しばしイタリアワインに手が出ていたのには、こういう背景があったからでした。
『トスカーナの休日』(2003)幾度目かの鑑賞。
いい映画です。
女性監督の手による映画のせいか、繊細な女性目線でつづられています。
原作も女性作家(フランシス・メイズ)によるものですし。
女性が女性を描く映画には、どこか応援歌のような雰囲気があるので、鑑賞後、元気が出ます。
主演のダイアン・レインは10代でデビューしたもののあまりヒット作がなかった人なのですが、この前作の『運命の女』でブレイクしました。
この映画の彼女は本当にきれいで、大変だっただろうけどいい歳の取り方をしてきたのだろうな、と勝手に想像しました。
ストーリィは、夫と別れた主人公が家を売り払ったお金だけを手にしてイタリア旅行に出かけ、運命に導かれるようにそこで邸宅を買ってしまうことに始まります
(邦題は『トスカーナの休日』ですが原題はUnder The Tuscan Sun「トスカーナの陽の下で」というようなニュアンスです)。
けれど改修工事は大変だし、異国の地での寂しさもあって次の恋へと焦ったり、それでまた離婚の苦しさを引きずってみたりと、いろいろスムーズにはいきません。
何か悲しいことがあった時、どこに問題があったのかと人は考えます。
他人に責められなくても、自分で自分を責めてみたり。
結婚していた頃の彼女の生活は、知らずにストレスフルなものだったのではないかと想像します。
だから彼女はそこに戻ろうとはせず、新天地で今までの自分を俯瞰で見ることを学んだのでしょう。
と今回はついつい、今の自分に重ね合わせて観てました(照笑)。
主人公の友人を演じたサンドラ・オー、『サイドウェイ』にも出ていますが、こまやかな演技をする人です。
長く続く友人って、こういうものなのよねきっと・・・と思わせてくれます。
私にも、引っ越ししてからも続く友達、続けたい友達が何人か。
さて私も、引っ越しがんばろー(→現実)。
楽園の住人
北海道生まれ北海道育ち。現在、ぶどう畑の傍に住む。
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